今回は日本の神話について、日本の歴史を紹介します。

神々についての物語を神話といいます。

世界の古い民族はたいてい神話をもっています。
私たちの祖先も遠い昔に神話を生みました。

日本の神話は奈良時代につくられた「古事記」と「日本書紀」に書き残してあります。

どこの国の神話でもこの世の初まりについて語っています。

まず、たいてい神々があらわれ、その働きで人間の世の中が開けるという筋になっています。
日本の神話でも、はじめに神々が活躍する時代があって、それから人間の世の中がはじまります。

日本の神話によると、この世のはじめは真っ暗で、なんの形もありませんでした。
やがて天と地がわかれ神があらわれました。

はじめて、この世にあらわれた神について、「古事記」にはアメノミナカヌシ(天御中主神)・タカミムスビ・カミムスビの三神があったと書いてあります。

「日本書紀」にはクニトコタチという神があったと書かれています。
イザナギ・イザナミという男神と女神の二神が世の中のあらゆるものを生みだしたのです。

本州・四国・九州・淡路・佐渡などという日本の島々も、大きな海も、山も川も、草も穂も、金属も石も土も、この二神が生みました。

イザナギ・イザナミの二神はあらゆるものな生んだ後アマテラス・スサノオ・ツキヨミの三神を生んで天下の主と決めきした。

中でも、光り輝く女神のアマテラス大神は、いかにも天下の主にふさわしい神でした。
タカマガハラがこれらの神々の住む場所でした。

ただ1人、スサノオは大変な暴れん坊で、酷い乱暴をしました。
そのために、タカマガハラを追い出されることになりました。

スサノオは、姉のアマテラス大神のところへいとまどいにいき、自分の心の正しいことを見せるために、固い誓いを交しました。

この誓いでスサノオの心の正しさはわかりましたが、スサノオは得意になって大暴れをはじめます。
堪り兼ねたアマテラス大神は、アマノイワトに隠れてしまいました。

そのため天下は真っ暗になり、いろんな災いが起きました。
この大神をイワトから連れ出すために、オモイカネという神がよい考えを思いつきました。

イワトの前に多くの神を集め、焚き火をしながらアメノウズメという女神に面白い踊りをさせました。
アマテラス大神は、外があまりに賑やかなので、イワトを開けて覗きました。

そのときアメノタヂカラオという力もちの神が、イワトを押し開き、大神の手をとって引き出したので、天下はまた元通り明るくなりました。

スサノオは手足の爪を抜かれネノ国へ追いやられました。
そしてネノ国のイズモへおり、そこで若い女の人を助けました。

この少女は、頭が八つもある大蛇ヤマタノオロチの生贄(生きたままの、供え物)になろうとしていたのです。

スサノオは剣を振るってオロチを退治し、助けた少女と結婚しました。
そしてオオクニヌシが生まれました。

オオタニヌシは、イズモ地方に多くの国を従ええるようになりました。
一方、タカマガハラのアマテラス大神は、子どものアメノオシホミミという神を日本へ差し向けようと考えました。

日本はトヨアシハラミズホノ国とも、アシハラノナカツ国とも呼ばれていました。
そのとき、アメノオシホミミにはニニギノミコトという神が生まれこの神が日.本へ降りることになりました。

そこで使いがイズモへいき、国土をニニギノミコトに差し上げるように、オオクニヌシに談判しました。

この談判は上手くいき、ニニギノミコトは多くの神々を従えて日本へ下ることになりました。

アマテラス大神は、トヨアシハラミズホノ国は何時までもお前の子孫が治める土地であると、ニニギノミコトに向かって悟しました。

ニニギノミコトは神々をつれてヒュウガのタカチホノミネにおりました。
そこでコノハナサクヤを妻にして、ヒコホホデミを生みました。

ヒコホホデミの子どもは、ウガヤフキアエズ、ウガヤフキアエズの子はイワレヒコでした。

イワレヒコはいつまでもヒョウガ地方にいたのでは日本に下ってきたかいがないと考えました。
そこで心を決めてヒュウガをたち瀬戸内海を船で進み、ヤマトの国へ入ろうとしました。

ところが、生駒山のふもとで、その地方の頭であったナガスネヒコとの戦いに敗れ、船に乗って南に下り、今度は熊野に上陸しました。

熊野から山の中を通ってヤマトに入り、ナガスネヒコを滅ぼして、カシハラの宮で天皇の位につきました。

この天皇がハツクニシラススメラミコトで、後に神武天皇と呼ばれた、第一代の天皇です。
以上が日本の神話のあらましです。

昔の人たちは神話をそのまま信じていました。

しかし、世の中が開け、科学が進んでくると、人間は猿に近いものから進化したものであり、国土は地球が発達して出来たものであって、人間も国土も神が生んだなどとはとんでもない話だということになりました。

いうまでもなく神話は作り話ですが、神話がどうして出来たかということが問題になります。
江戸時代の優れた学者、新井白石などは神話をみんな例え話であるといいました。

神が日本の国土を生んだというのは、実は天皇の祖先が日本の国を占領したことを例え話にしたものだと説きました。

西洋の学者が多くの神話を研究した結果、神話は歴史を例え話にしたのでは無く大昔の人たちが、自分たちの社会のおこりを説明し、まつりや行事が、どんなに大切なものかを教えようとしたものだと考えられてきました。

日本の神話には大きな一つの特色があります。

それは神話が民衆の手によってまとめられたものではなく人々の上にたつ、都の支配者たちによって完成されたということです。

「古事記」も「日本書紀」も天皇の命によって、貴族たちがつくりあげたものです。
そのため、日本の神話の中の一番大事な点は一つ一つのまつりや行事を明することではありません。

日本がいつまでも天皇を中心として統一されていなければならないということを、神話の中ではっきりさせておこうとしたのです。

これが日本の神話の一番大きな特色です。
日本と同じく、世界の古い民族は、たいてい神話をもっています。

ギリシア・北ヨーロッパ・インドなどの神話は有名です。

ギリシアの神話には文学の色が濃く、インドの神話には宗教の色が強いのでずが、日本の神話は政治と深い繋がりがあったといえますね。