今回はこれからの日本について、日本の歴史を紹介します。
これからの日本
世界の強国は、核爆発の実験をしばしば行なっています。
広島・長崎で原子爆弾の苦い経験のある日本の政府も国民もこうした世界人類の平和・生存を脅かすような核武装に対して強く反対しているのですがアメリカもソ連も中々その廃止に踏み切らずにいます。
その上、イギリス・フランスにつづいて中国までも1964年(昭和39年)に核実験を行いました。
人類を死滅に導くかもしれない恐ろしい核兵器の持ち方について強国同士の話し合いも行われはしますが
なかなかまとまりません。
日米安保条約を結んでいる関係で日本には、アメリカの科学兵器が持ち込まれそうになり、たびたび国論を沸騰させてきました。
1964年(昭和39年)には原子力潜水艦が日本に寄港することで国内は大騒ぎになりました。
これが立ち寄るだけでも、大きな被害があり危険を伴うと考える科学者たちは政府にその寄港を、断るよう申し入れをしました。
けれども、結局、予定通り日本へ寄港してきました。
政府のほうでは、これは安全なものだといったわけです。
とにかくこのように安保条約を結んでいる日本としては自由に立場を主張しきることもたいへん難しいことです。
わたしたちは、人類が大きく目を開いて地球上での競り合いをやめてアメリカだろうと共産国だろうと
いずれとも仲良く付き合っていこうという理想を持つべきだと思います。
しかしこれは現実離れのした夢のような考え方だといわれます。
けれども人間として持つべき理想は結局、そこにあるのであって、そのために、私たちはお互いのどこが
ほかの国を刺激するのか、話し合い譲り合っていくよう、世界に呼びかけるべきでしょう。
それには、日本の国内自体でも力ずくでなく人間だからこそできるはずの話し合いで、ものごとを改めていこうという態度をめいめいがしっかり身につけていくことを必要とします。
日本が世界に対して大きな発言力を持つようになるためには国力が充実していなければなりません。
国力といえば、昔の日本では武力、軍事力と考えられがちでした。
しかし今日ではそれは・経済力、文化力だといえます。
日本の産物が、世界の人びとに広く高く評価され大いに活用されるようになるためにはどうしたらよいか
日本の産業技術を、しっかりした土台の上に開発させていくことが大切です。
世界に進出する大企業ばかりを助けて土台の中・小の産業や国民大衆の生活を進めることをおこたってはならないのです。
また学問でも芸術でもとにかく日本人の文化の程度が高く磨きのかかったものであり、しかも個に富んだものであることを実際に示すのでなければなりません。
それは歴史の伝統をよく生かしながら世界に関するものをつくることです。
幸い、日本の産業界では造船・トランジスター・その他の精密工業などで全世界にその評価を高めています。
そして、まだまだ科学や芸術、さらに平和産業を通して日本の地位を高める道はいくらでも開かれているのです。
日本人は自信を持って進むべきです。