今回は第一次世界大戦 強まる軍部の力について、日本の歴史を紹介します。


軍部のカ

国民が政治を信用しなくなり政府が国民の声を聞こうとせず力ずくでも、国民を抑え付けようとするのでは民主政治は、もうぐらついてきたと言わねばなりません。

こうして、民主政治がぐらついてきた隙にカを強めてきたのが軍部です。

もともと、日本の軍隊は天皇が自ら率いるということになっており軍隊のことには、議会も政府も口出しが出来ませんでした。

だから、軍隊は、誰にも邪魔されずに固い団結と、大きな力を作り上げることができたのです。

ことに、日清・日露の2つの戦いと第一次世界大戦に勝ち続けたため日本の発展は、軍隊のお陰だと軍人たちは考えるようになりました。

そして、日本の軍隊は世界一強い軍隊だと信じこむようになりました。

軍人たちは、加藤友三郎内閣が軍縮会議の取り決めにしたがって日本の軍備を小さくしたことに大きな不満を持ちました。

そして、軍部の指導者たちは日本の政治を政治家たちにかわって自分たちが改めてやろうと考えるようになりました。

軍部と政党の結びつき

このような軍部の動きに対して政党は、少しも政党政治を立派なものにしようとはせずむしろ、軍部の力を借りて自分たらの力を長く保とうしました。

政友会が、1925年(大正14年)軍人である田中義一を総裁の地位につけたのもそのためです。
こうして政党ますます正しい姿を失ってしまい反対に軍部はどんどん強くなっていました。